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【スリル・ミー 歌詞覚え書き】

スリルミー前楽に行きました。ひたすら、素晴らしかった。

今覚えている限りの歌詞をメモしました。
歌詞を思い出しながら、そのときの歌声だとか二人の表情とかを心に浮かべる行為自体がとても楽しいです。
ほんとうに素晴らしかった。


M1 プレリュード

M2 隠された真実

お話します できる限り 僕に残る傷跡を
言葉にするのは難しい 二人の日々なんだったのか
消せはしない重い罪を 償い続けてきた
この34年の日々 歴史の中に 埋もれてしまった事実は 
いまや誰のもの

あの日二人見た 夢のような 眩しく熱い記憶
動機といえば それは彼と ともに生きてゆくため


M3 僕はわかってる

僕のほかに誰がいる 同じような感覚で 話ができる相手がいるか
間抜けな奴らとも 君は仲良くしてるけど 誰も僕の代わりになれない
僕には分かってる 誰も知らない胸の奥 君の本心を
ずっと君の 全部を見てきた
他の奴らはただの遊び相手だろう 一緒にいる意味はない

突然いなくなって戸惑った 分かってるわざと消えたんだろ
でも僕のもとへ帰った 一番大切な僕のもとへ
もちろん知ってる 君がどこかのお嬢様と遊んでること
でもそんなの時間の無駄だ
彼女以外にも何人も 遊んでる女がいるんだって
聞いたよ君の弟からね
僕は分かってる みんな君に夢中
でも君を 知るのは僕だけ

こんなに君を求めてるのに 君は知らん顔 よそばかり見ている
だからね 分かってよ 君が必要だ
僕だけだ こんなにも強く深く君を求めているのは
僕ただ一人だって 君も同じだろ


M4 僕はわかってる(続き)

僕だけだ こんなにも強く深く君を求めているのは
僕ただ一人だって 分かってるだろ


M5 やさしい炎

狂ったようにダンスを踊る きらきら光る永遠の炎
壊れてねじれた心を 赤く照らす
燃えさかる何かがはじけて 音をたてて崩れ落ちた
この俺の気持ちを落ち着かせ 静かにする

火の粉はじけて 煙とともに のぼる果てには星空
焼け焦げた破滅の匂いがする
黒い空がオレンジに
その中でやさしい炎が 俺たちの心を なぐさめてくれる

火の粉はじけて 空へあがってく とわの時へと繋がり
赤く赤く広がる


M6 契約書(その1)

あんなことばれたら どうなる 親父に何て言えばいい
あれは最高で完璧な夜 心配することなんてない
大丈夫か

ニーチェには書いてある 俺たちのような人間
凡人たちと違う超人 俗世間の常識なんて超えるんだ
自分の価値で生きる 馬鹿なこの世に善などないから
新しい倫理をうちたて 高貴な理想を追い求めるんだ


M7 契約書(その2)

自分だけいい子になって逃げる 裏切りだ
お前こそうわべだけの親友か 見損なった
そうじゃないと言いたいなら レイ
きちんと文書にするんだ そう それがいい

契約書だ お互いの義務と要求を
契約書の形にしよう 正式に
取引だ 互いに条件出し合い 
したいことするには そう??????
してほしいこと何でも書けばいい

さあタイプライター 好きなように打てばいい
契約書らしく 法律用の文章で
得意だろ 学んだ甲斐があるだろ
嬉しいか これから二人はそう永久に結ばれる この契約書で
さあ覚悟を決めて 契約書を作って サイン


M8 契約書(その3)

ここに当事者Aは 相手Bの要請に対し すみやかに
その指示に従うことを誓う
できる限りで

その場合BはAに対しても 同様に
いかなる要請に対しても 同意することを誓う

優しく指を刺す 血のしずくをくれ 痛くはしない
よしこれでいい 指を拭け
血で汚すなよ


M9 契約書(その4)

これで二人は完全な絆で結ばれた
もう戻れない二人は 血と血で誓った
誰も知らない契約書には 僕たちの
けして切れることはない絆 
誓った 赤い血のサイン
正しく法律に従った 正式な契約書 
たとえタイプの文字がかすれても 二人はけして離れない


M10 スリル・ミー

もう我慢できない もっと僕の方を しっかり見て
そして僕の目を見て スリル・ミー

忘れたふりをしたって 僕は騙されない
今度は僕の番だね ちゃんと契約したよね二人

気が狂いそうだ もう苦しめないで
今度は抱きしめて もう焦らさないで スリル・ミー

このままじゃ耐えられない これじゃおかしいじゃないか
お互いのしたいことを すると決めたんじゃないか二人

分かってるだろ もう逃がさない
分かってるだろ いつかのように

今はまだだめだ そんな気分じゃない

??????? ????????
さあ壊してくれ もっと強くもっと お願い
スリル・ミー

優しくなくていい もっと強くもっと
もう裏切れない だって二人共犯者 スリル・ミー
スリル・ミー


M11 計画

殺す相手は 俺の弟 
邪魔な生き物 この世から消す
あいつを殺す それは正義
あいつを消せば みな俺のもの

首をしめるか クロロホルムか 意識をなくし刺すのか
完全犯罪迷宮入りだ 証拠などなにもない
親父のやつは 気が狂うだろう

銃で撃つより なぶり殺すんだ 死の苦しみたっぷりと
偽装工作 レイプ殺人 変質者のせいだと見せかけるんだ
あとは気楽に
してられるのか

殺す相手は 俺の弟
?????
あいつ殺せば 君は容疑者

殺す相手は 弟じゃない
代わりのだれか

ハンマーで頭を割る それがやり方
顔に塩酸 すべてを焼いて 証拠などなにも残らぬように

犠牲の羊 そこにいただけ
犠牲の子ども ただそこにいた


M12 戻れない道

戻りたいと 思っていても 
戻れなくて あまりにも遠くまで来てしまった
ここはどこか 道に迷って
辿り着けば 禁じられた森だと気づいたときは
遅かった

彼の心に潜む 力への意志
導かれて ついてきた
ふと気づけば 戻れない

いつの間にか 線を踏み越え
いつかどこか あまりにも遠くまで来てしまった

振り返ることもせず 追い求めた
理想の場所 信じていた
二人の時間 永遠に


M13 スポーツカー

いま帰るところかい 送ってあげよう
興味あるねスポーツカー 送ってあげよう
ドライブしよう みんなが見るよ
クラスのみんなが 羨ましがる
そこのグラウンドを まわってみよう

家はどこなの 送ってあげよう
ピカピカのスポーツカー 見てみたいだろ
ほら車のキーだ エンジンかけて
ハンドル持って ドアを開けるよ

僕たち友達 さあ君の手を
すぐそこだおいで 送ってあげよう
家のそばで おろしてあげるから
さあいい子だ おいで


M14 超人たち

世の中騒ぎ出す やってしまった僕たちは
みんな震え上がる 俺たちのしわざとは気づかずに

ある町で ある夕暮れに 突然消えた小さな子ども
顔は潰れ身元不明 排水溝の中で眠る 安らかに

俺たちは超人であることを 証明したんだこの手で
だけど震えてる
おまえも超人 ニーチェの原理
高貴な理想を追い求めるんだ

みんなの目が僕を離さない
やっぱり怖い 怖いんだ

ぜったいばれやしない ??????
??????
??????
脅迫状だ 分かった
あとは完璧な夜を 過ごそう
もう戻れない


M15 脅迫状

M16 僕の眼鏡/おとなしくしろ


M17 あの夜の事

たしかあの日は 一人でドライブ
立ち寄った店で 女に声かけた
あとそれから ちょっと待って
服はピンク マニキュアも

顔は覚えてない 名前聞かなかった
何でも話します でもその日だけの女
思い出せない あの夜の事

そこに誰かいた たしかに誰も
証明できるのは 彼女ただ一人
思い出せない あの夜の事
思い出せない なにもかも
思い出せない


M18 戻れない道(リプライズ)

ここはどこか 道に迷って
辿り着けば 禁じられた森だと気づいた時は
遅かった


M19 俺と組んで

思い直してレイ 今までのこと
まだ間に合うよレイ 助けてくれ
謝るよ 俺を信じて
血と血で交わした あの契約は
けして切れることはない 二人でいよう

分かっているよレイ 俺のせいだよ
傷つけたのはレイ 行かないでくれ

分かったよ 何でもしてあげるね


M20 死にたくない

怖いんだ 怖くて震える俺の身体 怖い
泣きそうだ 弁護士がいたところで一体なんになる
恐ろしい なぜここから出られない 
なにもない
??????
冷たい鉄の格子が突き刺さる
逃げられない 閉じ込められる小さな暗い部屋に

死刑が解決できるのかすべてを
たとえ無期でも同じこと 一生ここで暮らすとも

眠れない 俺の首に巻きつくゆっくりとロープが
夢を見る だが子どもは死んだ すべて終わった
??????
黒い闇のなかで悪魔たちが踊る
??????
死にたくない


M21 九十九年

僕を思い通りに していたつもりだろう
信じてたよね君は 何も疑わずに
判決は出た

99年 離れない 離さない
99年 勝ったのは僕だ 勝負の終わり
いつまでも 僕のものだ 99年
99年

レイ 君を認めよう すべて思うがまま
だがこれから君は 孤独だ一人
いや離れられない

99年 変だよ青ざめて
まさかお前
99年 全部お前が お前が仕組んだ
99年


M22 スリル・ミー(フィナーレ)




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スリル・ミー再演

【スリルミー 3/15.3/20】
私:田代万里生
彼:新納慎也

明日はmy楽なんですが、私千秋楽のあとなにも書けなくなっちゃうくせがあるので、いまのうちに2回観た感想を書くことにする。
まずは初演で魅力的だと思ったこのお芝居の核の部分や観劇後の重苦しい充足感が、再演でも少しも損なわれることがなかったのが本当に嬉しかった。こなれちゃったらやだなって思ってたけど、余計な心配でした。新納さんと万里生さんのポテンシャルに敬服します。
しいていえば初演の方が疾走感みたいなものはよりあったのかもしれないけど、今回はずぶずぶと深い感じ。
好きだなあと思います。
観たあとこんなに鬱屈した気持ちになるのに、あのちっさい地下の小屋も含めて、この舞台大好きだなあと。

なんかね、2回目観たあと、アトリエフォンティーヌのあの狭い舞台に「彼」と「私」を閉じ込めてしまいたくなった。それでもう誰にも見られないようにして、火をつけて、『やさしい炎』歌うの。そしたらあの狂おしい二人は永遠にあのまま綺麗に残しておける。
7月に銀劇でやるやつが見たくないわけじゃないです。でも全く別物になるだろうし、そうであってほしい。

んー、全然考えも感情もまとまらないけど、別に誰に感想文提出するわけじゃないからまとめる必要もないので、とりあえず「私」について感じたことなど。つらつら。
「私」がどの時点で確信犯だったのかって、このお話のキーになるようでいて、そうでもない気がする。それはもうどうでもいいんじゃないかな。眼鏡をわざと落としたっていうのだって本当かどうか分からないし、恐怖や怯えはにせものとは思えないし。
本当だといえるのは「私」はいつだって「彼」を見てて、その目はこわいくらい無垢だったってこと。彼を自分のものにする計画なんて冷静なものじゃない。ただいっしょうけんめいだった。
「私」っていう役は、たぶんもっとあざとく演じることもできると思うんです。最後のシーンで一気に形勢逆転、今思えばあの時も、あの時のあれも、ぜんぶ仕組まれていたんだつじつまが合う!恐ろしい愛憎!みたいな感じに。
でも万里生さんの「私」はそうはならない。演技プランがどうのというより、彼のつぶらな瞳と清げに響く声によるものかなあ。いじらしいんですよ。最後のシーンも、ゾッとするような表情をするのに、こわいのに、それでもまだどこか健気なの。
「僕のこと見直した?それとも、怖くなった?」って「彼」に聞くところとかね、普通ならおまえふざけんなよ怖いに決まってるじゃねーか馬鹿か!って感じだけど、「私」があまりに不安そうな心細そうな表情するから、ただもう泣きたくなる。
そんなに嫌われたくないくせに、好きになってほしかったくせに、取り返しのつかないことして。もう二度と彼を手に入れることなんてできなくなったんだからね、愛してもらえないんだからね。バカだなあ、バカだなあ。って泣きたくなる。

ところどころで「彼」と「私」が手をつなぐシーンがあるけど、なんだか二人がとても心細いような感じがして、超人ってなに?世間からはみだしちゃった人のこと?って思いました。
「俺本当は彼のような弁護士になりたかったんだ」「そうなの。知らなかった」護送車の中でのこの会話の、親しみと幼さも。結局のところ、二人ともなにも大切なものを手に入れることができなかった子どもに見えた。

悲しいお話の最後に一番幸せだったころの回想をもってくるのってずるいと思うんです。でも好き。壊れてしまったもの、失ってしまったものはすごく愛おしく感じる。
きっと二人には二人なりに、蜜月と呼べるものがあったのよね。
「レイ」って私を呼ぶ若い彼の声は涼やかで、「待ってたよ」って笑う私は無邪気で、優しい日差しはまるで二人を許しているみたいです。
胸倉ひっつかんで情熱的に彼を求めて、彼のなにもかもを欲しがった「私」が、最後に一番大切に持ってたのはこんなささやかな思い出だったという事実。
打ちのめされます。


もう疲れたからなにひとつ書ききれないまま、とりあえず明日みてくる。
やだな。終わりだよ。あの小屋なくなっちゃうんだよ。

スリル・ミー 『私』と『彼』と『彼の弟』

最近ずっとスリル・ミーの会場で売ってた海外版のCDを聴いています。こっちもすごく好きだけど、やっぱり田代・新納版に上書きされることはなく、また観たいという思いがつのる。

今回ちょっと書いてまとめておきたいと思ったのが『彼の弟』の存在についてです。ずっと気になってたの。てかわりと物語のキーパーソンな気がする。

まず、彼と私の会話から分かるもしくは察することができる『彼の弟』像を書き出してみます。

・『彼の弟』は『彼』についての情報を『私』に売っている。
 『私』いわく「君の弟は金を渡さないと何も教えてくれない」
・『彼の弟』は父親から愛されている。少なくとも『彼』よりは。
 『彼』いわく「(弟が殺されれば)親父は半狂乱だ」
・『彼』は『彼の弟』を憎んでいる。『私』に情報を売った弟に対して、「殺してやる!」等。
  その後実際に殺害計画をたてる。

これらを見ると『彼の弟』の存在はたしかに『彼』のフラストレーションの原因のひとつかもしれない。あとはもちろん父親の存在ね。『彼』の家庭環境がなんとなく見えてきますが、愛されなかった兄と愛された弟、まあ題材としてはありがちな感じもします。ただ題材がありがちだからといって実際にその状況に置かれた人間の感情まで陳腐になるわけではもちろんない。

『彼の弟』が『彼』より賢いという可能性は低いと思います。『彼』から見て自分より劣っていると思われる弟が、自分よりはるかに父親に愛されている。彼にとってはたまらないでしょう。
愛情ってあたりまえだけど誰かより賢いからといって美しいからといって、必ずしも多く得られるものではないし、それが恋愛なら折り合いをつけて諦めて他を探すこともできるだろうけど、親の愛情は他に換えられないはずです。
カインとアベルじゃないけど、こういうもろもろの葛藤から『彼』が『彼の弟』を殺そうと考えるのは違和感がない気がする。

とはいえ『彼』にとってはまず殺人を犯すことが第一であって、殺す相手はたぶん二の次だった。殺そうというのがまずあって、その相手が弟であればもっと素晴らしく自分は満足するだろうという思いつきで、『彼』は殺害計画を『私』に語りはじめる。
このシーンの『彼』の自分の計画に興奮し陶酔している歌ですが、全体にはうろ覚えなんだけど一部はっきりと覚えてる歌詞があります。
「レイプ、殺人、変質者の犯行に見せかける」

これ弟を殺す計画の一部なんだけど、エッちょっとなんで、レイプ?と、私は心のなかで待ったをかけずにいられなかった。
弟を性的に犯すの?誰が?あなたが?弟に対して性的に興奮できるの?
そういう疑問がうまれて、彼の弟に対する感情が分からなくなりました。どうも憎しみだけではないようだと。

『彼』が弟を犯して殺すことは、弟に対する憎しみと歪んだ欲望(仮に)を同時に晴らすことになるんでしょうか。
もしそうだとしたら、『私』が彼の弟殺しを必死に止めた理由も違って見えてくる。
もしかしたら『私』は『彼』の『彼の弟』に対する複雑な感情のほどを知っていて、『彼』に思いを遂げさせたくなかったのでは。これは穿ちすぎかなあ。
でも『私』は『彼』のすべてが欲しくて支配したかったんだから、『彼』が思いを遂げることで『彼』のなかで『彼の弟』の存在が永遠に絶対的になるのは我慢できないと思う。

そもそも『彼』のセクシュアリティってどうなんだろう。「どこかのお嬢様と遊んでる」って歌詞からみるとヘテロかバイセクシャルだけど、実はゲイのホモフォビアという気もする。
反対に『私』は実はヘテロなのかもと一瞬思ったけど、それ以前に『私』は『彼』以外の人間に興味がないんだもんね。

『彼の弟』像からもっと見えるものがあるんじゃないかとずっと考えててだんだん妄想入ってきてるけど、またまとまったら書きます。

スリル・ミー 9/24マチネ

私:田代万里生
彼:新納慎也

ロミジュリ特集のために買ったアプローズで知って絶対観たいと思ってたんですが、いやーチケット取れない取れない。前回観たのが最初で最後のつもりだったけど、幸運にも当日券があたったので観てきました。
倍率ははんぱなかったんですがそれもそのはずで、アトリエフォンティーヌって100人くらいしか入らないんですね。劇場っていうより…小屋?実際中に入ると想像以上に狭くて暗い。ぐるぐる階段降りて、地下だし、妙に隠微な感じがします。
あとから考えると、あの逃げ場のない濃密な空間を作るのに、このアングラな劇場は一役も二役もかっていた。

田代さんも新納さんも生で拝見するのは初めてだったんですが、もともとの興味の遥か上の魅力をバーンと見せられて、すっかり好きになっちゃいました。
田代さんなんかは特にオペラの人って印象が強かったので、あんなに演技できるとは失礼ながら思ってなかった。かなり体当たりですよねあれ。まあ色々と。

新納さんは立ち姿がとにかく様になる。『彼』っていうキャラクターは普通に考えれば中二病こじらせちゃった自意識肥大男だと思うんだけど、新納さんがやるから「みんな君に夢中」に説得力があります。有無を言わせぬ魅力というか。

二人ともある意味全力では歌ってなくて、それは会場狭いからっていうのもたぶんあるんだけど、それ以上にこのミュージカルの歌って基本的に二人の会話なんですよね。しかも人に聞かれちゃいけないたぐいの。
会話してるんだってすんなり思えるのは、感情がそのまま、話すみたいに歌にのっていたからで、あらためて田代さんと新納さんはすごいなと。歌がうまけりゃいいってもんじゃないし、かといってうまくなきゃ話にならない。これ他の誰かキャスティングしろって言われても、私の知る限りでは思い付かないです。

終始、二人が密談してる部屋の壁にでもなった気分でした。こんなに観客に緊張を強いる舞台もめずらしいんじゃないだろうか。臨場感といえばこの上ない臨場感ですが、気軽に楽しめるものではない。
真夜中の森に迷いこんで殺人現場をたまたま目撃してしまって、そのうえ犯人二人が性行為おっぱじめたような衝撃と恐怖。

てか一番耳に残ったのは新納さんの誘拐ソングなんだけど、まじコワイです。私が小学生だったら一人でお外歩けなくなるわ。
おく~ってあげよ~う

この歌がすごい耳に残るっていうかただ歌いたいだけなんですが、一番好きなのはやっぱり表題曲のスリル・ミーかな。
四つん這いになって新納さんに迫る田代さんがこわおそろし美しかった。
田代さんて見た目は賢そうだしお坊ちゃん然としているけど、演技は意外とパッショネイトっていうか、くるおしい感じがする。
脚本的にも観客が騙されるしかけなんだけど、ころりときれいに騙されたのは田代さんの表情の演技のせいな気がします。最後のシーンなんてゾッとするくらい美しかった。

あとピアノがドラマチックでいいですね。ときどき雨の音みたいに聴こえたり、しとしと悲しかったり激しかったり。
私ピアノだけの演奏って退屈しちゃって好きじゃなくてどちらかというと金管楽器がブイブイ入ってくるようなオーケストラが好きだけど、それでも今回のピアノは素敵だと思った。

3月に再演があるみたいなのでうれしいです。やっぱり銀劇よりあのくそ狭い会場で観たいもの。

スリル・ミー 9/19ソワレ

私:田代万里生
彼:新納慎也


衝撃の初見
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